2012年の2月にお会いした奈良左京のTさんのリフォームが、2013年の2月に完成しました!
一年前の2月に初めてお会いし、
4月にはご一緒に今までの事例を見学して回ったり、リフォームの要望や予算を話し合ったり。
5月に詳細調査をして、6月に調査報告。
7~9月に設計をして、
10~翌2月で工事。
いろんなことを調べて検討し話し合い、Tさんご家族とは濃密な時間を過ごさせていただきました。
そのビフォーアフターをご紹介です!
改修前は、築18年の建売住宅のため、すべてビニールクロスと木目調のシート張りという新建材が息苦しい空間を作っていました。
間取りも細かく分かれすぎて、どこも行き止まりで、動線の悪さが目に付きました。
特にキッチンから洗面の遠回り、リビングと和室の分断、むだに広く使えないホールから入った正面丸見えのキッチンなど、プランは問題大ありの状態でした。
それを暮らしやすく気持ちよい住まいに、というのがまず基本です。

まずは玄関ホールのビフォー。
 

 

全体的に、木じゃないのに木目の柄をしたプリントものが多く、、、残念です。
ホールはむだに広いのですが、収納が足らずにどうしても物が散乱してしまいます。
使いにくいリビングへの親子ドア。
全てのドアにはくつずりの段差があり、つまづきやすい状況でした。
その隣の和室とのデザインの違いも微妙です。

濃すぎるデザインの靴箱が和室と馴染まず、上り框も高さが高すぎます。


で、玄関ホールのアフターがこちら↓


玄関ホールを広く感じさせるために、ホールとリビングの間をガラスの引違い戸と欄間ガラスで仕切り、
視覚的にはひとつづきに見せて、ただし、冬場の玄関からの冷気を止めるために透明の仕切りを入れています。
ガラス引違い戸には揺らめいたようなアンティークガラスを入れ、向こうが見えるが少しボンヤリするようにしています。
欄間ガラスは天井がすっきり一続きに見えるように透明の強化ガラスです。
和室への入口にはあえて鳥居のように3方枠を強調して斜めに設け、
建具はワーロンを入れたシンプルで上品な障子にしました。
柔らかく光は透過し、玄関の冷気を遮断します。

高すぎた上り框には式台を置き、下にツッカケ程度なら入れられるようにしています。
隣の階段下のスペースを無駄なく収納に使えるように、玄関からの壁を抜いて、白い引戸をつけています。
以前の玄関収納はウッドデッキに移動し、新たな玄関収納は、、、なんとこの前まで食器棚兼カウンターとして使っていたものを転用しました。
使えるもので良いものは上手に使い回せばいいのです。
前の靴箱とは違いスッキリしたデザインのものなので、違和感なく馴染んでくれました♪
 
床板はクルミ、式台はタモです。
住まい手のお手持ちの家具が少し欧風のものが多かったので、あわせる木材も広葉樹を多めにして、杉・桧といった少し「和」よりの木材は少なめにしています。
つくづくデザインの取り合わせって大事だと思います。
主張の強い違う雰囲気のものを隣り合わせになるとケンカします。
ここは元からあった照明が美しい個性的なデザインだったので、あとはシンプルなものを添えておく方がいいのです。
もうひとつ、このホールの主役と決めていたものが、ピアノです。

木の雰囲気が素敵なこのピアノは、以前はリビングの隅にあり、狭苦しそうに所在なさそうにしており、リビングもかなり狭く感じられました。
最初に調査に来た時から、「せっかくの素敵なピアノを、ちゃんとしたところに置いてあげたいなぁ、、、」と思っていたのです。
改修後はホールに堂々と鎮座し、お客様みなさんから「素敵なピアノですね!」と言ってもらえることが多くなったようでよかったです。
ピアノの向かいには、収納を設け、廊下やLDKなどに溢れていたものを収納できるようにしました。
奥行は掃除機が入れられる程度の奥行で、行き場のなかった書類や本などいろんなものが仕舞われています。
収納は奥行がないほうがいいところもあります。

そのLDKの改修は、、、(その2)http://turezure.tuki-note.com/?eid=50に続きます!
 

2013年08月28日    

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