池田市の「姫室の家」 、外壁の工事が順調に進んでいます。
外壁の下地は幾重にもいろんなものが張られています。
まずは耐力壁の合板やモイスを張り、その上に「透湿防水シート」という「屋外からの水は通さずに壁内の湿気は外に出す」機能のシート(タイベック)を張ります。
そしてその上に縦胴縁という細い縦桟を打って、ここを「通気層」という空気の通り抜けるところを作ります。
これは壁の中で湿気が結露になって木が腐ったりしないように、家の構造体を長持ちさせるために作る空気の通り道になります。
この通気層に虫などが入らないように空気の取り入れ口には防虫網という金網をすべて張っています。
今回は板壁と白い塗り壁が半々の外観になりますので、縦胴縁の上に張っていく素材は壁ごとに変わります。
塗り壁の下地には「バラ板」というあえてザラザラした板を張り、この上にさらに防水シート(モルタルラミテクト)を張って、ラス網という金網を張り、その上に下地のモルタルを塗ります。
このグレーの下地モルタルがきれいに乾いてから、年明けにジョリパットというきめ細かな塗り材で白く吹き付けます。
板壁の方は、縦胴縁の上にさらに横向きにも胴縁を打ちつけ、オスモで茶色く塗装した本実板を縦張りしていきます。
塗り壁に比べると工程はシンプル。
これ以外にも屋根や軒との取り合いや窓や庇との兼ね合い、デザインを決める格子の下地など、単に外壁を仕上げるといっても、地震に強く火災にも強く長持ちする壁を作ろうと思うと、たくさんの技術や職人の手間や工夫が積み重ねられています。
2016年12月29日
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