現場に続いて木又さんの作業場へ。

大阪にこんなに緑豊かなところがあるの?とビックリな美しい田舎の風景が広がります。

 

OCTの卒業生でもある木又さんが、日本の伝統的な技術を次につなげる仕事をされている話を興味深く伺います。

 

 

墨付けしている若い大工さんは、モクセイハウスの棟梁だった島岡さん!お久しぶりです!

 

木又さんの兄弟子であり、中瀬古邸でもお世話になった徳島さんもおられました!

 

 

木又工務店では大工さん全員が「大工技能士」を取得していて、熟練した人は1級を、若手は2級を持っています。

ヨーロッパでいうところのマイスター制度になる「技能士」の資格ですが、日本ではまだまだ認知度が低く、「技能士」になっても報酬があがるということもなく、唯一「大工仕事への誇り」を示すだけになっているということ。

ちゃんと技術のある大工のレベルを評価して、それがメリットとして腕のいい大工さんに還元されるシステムが必要だと思いました。

 

 

フィンランドでも日本でも、腕がよく意識も高い職人さんと、全くそうではない職人さんとのレベルの差が激しいそうです。

しかし腕のいい職人が社会的評価をちゃんと受けなければ、そこに憧れてあとに続く人材の育成にもつながらないわけで、優秀な職人さんの社会的地位の向上と、一方で、そこにいたらない職人さんへの教育の充実というのは共通の課題のようです。

 

日本では企業に就職したホワイトカラーの人間ばかりが増え、今の日本政府の安易な考えで、足らない現場の職人さんを外国人の研修生などで簡単に補おうとするなど、まったく私は良い考えとは思いません。

 

フィンランドの方たちから見ると、日本の職人さんは優秀で勤勉で意識が高く、尊敬に値するし、どうしたらそんな職人さんを育てられるのか知りたかったそうです。

 

木又工務店のみなさま、快く現場と作業場に受け入れてくださりありがとうございました!

 

 

2019年04月29日    

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