「山添の家」では、
●以前の古民家からの取り置きで、少しでも使える材料や部品があれば再利用する。(ただし費用がかかりすぎることはしない。)
●設計者と住まい手とでできる作業があれば、ほんの少しでもDIYで参加させてもらう。

という方針で作りました。この玄関ポーチ周りで使い回したのは、煤竹、松の登り梁、持ち送り金物です。
煤竹の掃除と、松の亜麻仁油塗りは施主さんとDIYでしました。(写真4枚目の赤っぽい梁)

 
 
持ち送り金物は、サビサビだったので金ブラシで錆を落として、錆止めスプレーをして、そのあとコゲ茶の仕上げ塗料をスプレーしました。
木の塗装はDIYで今まで何度もしてきましたが、鉄の塗装は今回が初めてでした。
塗料は道具はホームセンターに買いに行き、鉄も特に問題なく塗れました!

住まい手さんに工事に参加していただくと、塗装はメンテの練習になりますし、職人さんの作業の様子や家そのものをより深く知って、愛着も増すように思います。
塗装費を少し抑えたい、というのもありました。
 
古材の再利用は、工事費の節約にはなりません。うまく使い回すのは大工さんの高い技術も必要ですし、取り置いて保管する手間も場所も必要です。
それでも再利用するのは、思い出深い材料を使うことそのものが大切であるのと、長年を経て特別な価値がある材料が遺っている場合もあるからです。
今回でいえば煤竹は簡単には再現できないものです。
茅葺きの屋根で使われていたので、長年の煤で燻されて、いい味の色になったものです。
解体時に取り置いて、古材がお好きなご親戚に譲られたのですが、こちらのおうちでは目隠しのスクリーンにしたり、天井の竿縁に使いました。

 

 
 
2023年07月29日    

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です