前回、「次回お楽しみに☆」と書きながら、引き続きの更新です(汗)
ブログって忙しいんやなぁ。。。
マメな人って尊敬するわ~。
ってな話は置いといて、お母さんのスペースの解説ですね!
前回のサンルームの奥に、チラッと和室が見えていましたが、
ダイニングキッチンなどの共用部と、お母さんのスペースは、つかず離れずの距離を保ち、
互いにプライバシーは保ちつつ、でも気配は感じるし淋しくない、
という「適度な距離感」をデザインした間取りになっています。
まずは共用のメイン玄関。
こちらは広いポーチがあり、家族みんなの自転車を置いたりちょっとした作業にも使いやすい場所です。

メイン玄関とは違う方向に、お母さん専用の玄関。
こちらは建替え前の玄関位置といっしょなので、通り庭の雰囲気も以前のまま、しっとりと落ち着いています。
 
70代のお母さんはお友達や知人が多く、来客も頻繁にあります。
子世帯の手をわずらわせずに来客を迎えたい、との意向から専用の玄関を設けています。
夏用の玄関網戸を抜けると、お母さん専用の玄関土間。
飾り棚の天板は、以前のおうちで使われていた板をきれいに磨きなおして再利用したものです。
新たに製作した杉の舞良戸と、壁の和紙、
それにお母さんのご主人、つまりお父さんが遺されたたくさんの骨董がなかよく調和して、素敵な玄関になりました。
垂壁の落とし掛けは、枠の見付をおさえるために、刃欠け(はっかけ)という納まりにしています。

玄関からお母さんの部屋へ。
暑さ寒さよけ用のガラス戸には衝突防止用のシールが。
普段は店舗設計をしている山本ピロさんの自主施工です(笑)。
上り框は新しく工務店に調達してもらった桜の板。いい味出てます。

逆にお母さんの部屋から玄関を見るとこんな感じ。

随所に再利用している古建具が、お気に入りの古道具とあいまって良い雰囲気です。
奥の丸窓は障子を閉めれば一層落ち着いた雰囲気に。
風水から考えて、正面道路側に「丸」のデザインがほしい、ということでこの窓を提案しました。
お寺や数奇屋に使われる丸窓の意匠を取り入れることで、
より本格的な和の空間になったと思います。

これはお母さん専用のミニキッチン。
来客用の湯茶がここで用意できるのは嬉しいですよね。
工事ではカウンター+シンク+IH+吊戸棚までとし、
カウンター下は出来合いの収納を組み合わせてもらうことで、
比較的お手ごろ価格でつくれるキッチンです。

お母さんの部屋の本棚と座卓。
座卓は座椅子の高さにあわせて、少し高めに、かつ重量が軽くなるように、ogumaさんに作ってもらいました。
本棚にも古建具を使っていますが、巾が足りなかった分は枠を打ち足したり、
大工さんには1つ1つ採寸しながら作ってもらったり、
ツキデ工務店の大工さん・建具屋さんには細やかに配慮して施工してもらいました。
天井照明も設計側で図面を書いて、建具屋さんに手作りしてもらっています。

お母さんの個室から和室を見ると、、、
ここには前のおうちから欄間を取り外して再利用しています。
欄間には、なんと近江八景の風景が透かし彫りで!!
素敵過ぎます。
こういう貴重なものは何が何でも残さないといけません。
余談ですが、私の父方の先祖は曽祖父まで宮大工で、祖父は黒檀紫檀の家具職人でした。
戦中戦後の混乱でその流れは途絶えてしまったわけですが、
私もこういったものを見ると血が騒ぎますし、こういったものを使う仕事に関われて嬉しく思います。
それより何より、Y家の先立たれたお父さんが喜んでられるだろうなぁ、、、
と、お母さんのホッとしたような笑顔を見ると感じられます♪
肝心の和室正面の写真を撮り忘れたので、引越し前の写真でご勘弁。

現在は、左手の仏間に仏壇が、正面には掛け軸が、右手の収納にはお布団が、
畳下には普段使わないものが、それぞれ納まっています。
ここの床柱はコブシの木。
1ヶ所、木肌そのままの木を入れて際立たせているのがポイントです。
仏間や床の間の板も再利用の板。
収納の足元から向こうの通り庭の緑の気配を感じ取るのも、なかなかよいものです。
新しいものもいいし古いものもいい。
新旧が渾然と入り乱れ、お母さんのスペースと若世帯のスペースで趣が違うのも、
「梅林の家」のおもしろい特徴です。
全ての納まりや表現の仕方が異なるので、工務店さんにはずいぶん苦労していただきましたが、
あのお母さんの素敵な笑顔で全て吹っ飛びますよね?
いろんなことをモリモリ盛りましたので、設計としてはなかなか面白い住まいです。
では、次回は外観とお庭の解説をします!
お楽しみに☆
「梅林の家」
設計 ツキノオト船木絵里子+モモデザイン山本仁美
施工 ツキデ工務店

2011年08月06日    

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