解体すると、今まで包み隠されていた住まいの病気やケガがいろいろ発見されます。
リフォームなんて、いわば家の手術ですから、
開ければ開けるだけ、知らなかった傷みや不具合が白日のもとに曝されることになります。
不具合を見つけたら、「臭いものにはフタ」を、、、してはいけません!!!
たとえるなら、お腹の中の腫瘍を摘出して治療をして縫合をしなければならないのですから、
まったく人間の手術と同じです。
これを見なかったことにしてフタをしてしまう、「なんちゃってリフォーム」が世の中にはあふれています。
問題を先送りにして症状を悪化させるわけにはいかないのにねぇ。。。
顔色が悪いからと言って、厚化粧をするだけでは、家は健康にはなりません。
病気を見つけたら、治せる機会に治しましょう。
というわけで、うちで見つかった不具合は「床の腐朽」でした。

壁を撤去したら、その足元の土台が腐っている様子。

バールでめくると下地の根太が、ボロボロと崩れていきます。
これは腐朽の痕ですが、シロアリの蟻害のあとは見当たりません。
アンカーボルトや釘やガス管といった鉄部の周辺が特にやられています。
しかも腐朽の痕も、ビニールクロスの壁の下のみ。。。
ここはピアノや本棚を置いたままにしていて、かなり風通しも悪かった部屋です。
この原因は「結露」です。
しかも、ここの壁下地の中には、腐朽の痕はありませんでした。
つまり壁の内側の結露ではないのです。
壁下地の足元と床にだけ腐朽があり、それも床全体ではなく、壁の足元だけです。
床からの湿気が原因か、、、とも考えましたが、それなら床全体に腐朽が及んでいるはずです。
これは察するに、、、「壁の表面の結露」が原因です。ふむ。
壁はビニールクロスで湿気をあまり通さないので、おそらくビニールクロスの表面に結露水がついており、
それが毎日、巾木と床の間に染み落ちていた、、、と思われます。ふむふむ。
うちは1階ですので床が飛び切り冷たいのですが、、、
解体しても案の定、断熱材は全くなく、
床根太の下はいきなりコンクリートでした、、、。
そりゃ寒いわ。
ピアノの奥の足元で冷えた空気が結露水を生み、
長年にわたって床下地をボロボロに侵食していたのでしょう。
これは、なんらかの対策が必要であります。
ローコストリフォームの予定でしたから、今回は断熱工事や結露対策はあまりしない予定だったんだけどなぁ。
予算が許す範囲でできるだけの対策をしないといけません。
既存床の上に床暖房を敷いて床仕上げを上に重ねるだけのつもりだったんだけど、
最小限費用での結露対策を考えます。
(つづく)
 

2011年12月13日    

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です