「山添の家」は高齢者が暮らしやすいプランというのが最優先でしたので、とにかく動線をコンパクトにまとめて無駄な移動を減らすようにしています。
ツキノオト設計の間取りの特徴ですが「山添の家」も、どこも行き止まりがなくグルグルと回遊できるプランです。
建築費を抑えるために、延べ床面積はできるだけ抑えて25坪にまとめた平屋です。


玄関は道路や畑からアプローチしやすい南側にして、ご近所さんとゆっくり話ができる応接コーナーにもなる広いスペースを取りました。
玄関&応接コーナーから、リビングと寝室(1)の2方向へアクセスできます。
高齢のお母さんの寝室(1)は南向きの一番暖かい場所にして、部屋の前には農作業に使える屋根付きのデッキと作業場を設けています。

 
トイレは寝室(1)のすぐ隣に設け、廊下やDK側からも入れるように出入口の引戸を左右に付けています。
洗面もトイレのすぐ隣で、もうひとつの寝室(2)からもトイレや洗面にアクセスしやすくしました。
洗面・浴室・物干しが凸状にとび出した間取りにして、南からの陽が当たり、風が通り乾きやすい水廻りにしています。
トイレと洗面間の壁はあとで外せる間仕切りにして、もしも車いすの生活になっても改造して広く使えるようにしています。

 
こちらの地域では今も冠婚葬祭に和室の続き間を使うため、眺めの良い東側に開放的な6帖二間を並べています。
一番いい場所を日ごろも使いやすくするために、また家全体を広く見せるためにも、LDKと続き間と縁側を一体的に使えるレイアウトにしました。
和室は寝室(2)と一体で使うこともできて、キッチン横なので茶の間としても使えます。




LDKは東向きのため、午後からも光が入るように南の玄関との間にガラス戸やガラス窓を使い、明るさが漏れるようにしています。
また、LDKの上を吹抜けにして南・北・東のハイサイド窓から光を取り込んでいます。
廊下・トイレ・洗面の上はロフトを設けて、たくさんの蔵書の置場になっています。

 

2023年06月09日    

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