家でゆっくり過ごす時間が増える50~60代の家族が、これから気持ちよく暮らしていくためのリフォームです。
リフォームのきっかけは奥さんの、「もう少し住みやすくしたい。」という思いからでした。

築5年の建売住宅を購入し、住んで13年になっていましたが、家事をする上で使い勝手が悪く、さらに冬の寒さと底冷えが厳しく、奥さんは体調が優れない日が続いていました。
また、ご主人は家の耐震性能や断熱性能に疑問を抱かれていました。

詳細調査をすると、耐震・断熱ともに不具合が多くあることが分かり、リフォームでは性能の改善を図ると同時に、暮らしやすい間取りや動線に改善しました。

特に将来の生活を見越し、高齢になった時には1階のみでも生活ができるように、1階を重点的にリフォームしています。

以前はキッチンから洗面へ遠回りしていたのを直接行き来できるようにし、和室からリビングへも動線をつなげるなど、回遊できるプランにしました。

サービスの北デッキと物干しの南デッキと2つのデッキを造り、LDKのどこからでも庭を美しく眺められるようにしています。

1300万円程度という予算でおさめるために2階のリフォームは最小限にとどめましたが、耐震・断熱・劣化対策といった性能の向上は2階もあわせて改修しています。

中古住宅リフォーム
所在地/奈良県奈良市
構造/木造2階建て

延床面積 /114.27 m2 (34.56坪)

設計/暮らしの設計ツキノオト/船木絵里子
構造サポート/ワークショップ/安江一平

建築工事/㈱ツキデ工務店
キッチン工事/oguma
ガラス工事/山下硝子建材

 

→奈良左京の家のブログ記事はこちら

ホールからLDKへの出入口をアンティークガラスの引戸とガラス欄間としたことで、家の中央が明るく広く感じられるようになりました。
式台と階段下収納を新設しています。

 

玄関やホールに収納を増やしてすっきりさせ、お気に入りの美しいピアノを置いて見た目も楽しんでいます。

 

ホールから和室への入口は上品なワーロン障子にしてゆるやかに仕切っています。

 

和室は収納を増やして障子を移動させたことで、すっきりと広く使えるようになりました。

 

ダイニングからキッチンをのぞむ。改修前は玄関ホールから丸見えだったキッチンのレイアウトを変え、背板を立てて手元を隠しています。

 

奥のサービスデッキとつながった明るいキッチンです。

 

リフォーム完成後にお招きいただいた食事会!素敵なごちそうでした!

 

リビングダイニング。出窓にも内窓を付けて断熱性を高めています。
オーディオに詳しいご主人のご希望で、スピーカースタンドに無垢の梁材を使っています。

 

PCコーナーからリビングを見る。
家族と近くにいながらパソコンやオーディオやテレビを楽しむコーナーです。

 

リビングにつながる新設の物干し用デッキ。
ガラス屋根なので日当りはよく、突然の雨でも洗濯物が濡れず、デッキ板も長持ちします。

 

キッチンから続く洗面脱衣室。
2wayの出入口があり、トイレや階段への動線にもなります。

 

ハーフユニットの浴室。
壁・天井は奈良県産の吉野ヒノキです。

 

トイレは少しでも広くなるようにニッチを設け、ニッチの横にペーパーが納まる収納を付けました。

 

ホールからトイレを望む。トイレのドアも引戸に変更し、欄間をガラスにすることで、視線が抜けて広く感じます。

 

外観正面。デザインはそのまま、外壁塗装・コーキング施工・屋根の葺き直しなどの修繕、劣化対策とした。